50代支店長 - good soil group

グッドソイルグループの広島支店の支店長にお話を伺いました。かつてコンビニのオーナーや空港で働いていましたが、広島に移住し農作業や事務仕事・用地交渉など幅広く従事しています。新しい土地での挑戦や、廃校を利用した農業プロジェクトに取り組む姿勢には、地域活性化への強い思いが感じられます。この方がどのようにしてこの道を選び、どのようなやりがいを感じているのか、その背景に迫ります。

簡単に自己紹介をお願いします。

私の前職は羽田空港の売店に勤務していました。その前はコンビニエンスストアのオーナーとして、目まぐるしく働く日々を送っていました。特に、コンビニエンスストアや売店での勤務時間は夜勤が多く、体力的にも大変でした。しかし、広島に来てからは、朝になったら起床し、夜になったら寝るという規則正しい生活ができるようになり、その生活リズムの変化が何よりも嬉しいです。広島での暮らしは素晴らしく、空気が澄んでいて、海もとても綺麗です。今は広島での生活が2年目になりますが、毎日が新鮮で、充実しています。

現在の仕事について教えてください。

今の仕事は主に農作業と事務仕事を担当しています。また、地主さんのところに出向いて用地交渉を行ったり、廃校となった小学校を利用した新しい栽培方法の提案を市役所にプレゼンテーションしたりと、さまざまな交渉の場面にも立っています。交渉する地主の方々は、紹介によるケースが多く、放置されていた畑や田んぼ、もともと耕作地ではなかった場所を借り受けて整備しています。土地の所有者の方々からは土地を借り受けていますが、所有者の方からは、その土地を買ってほしいと言われることも多いです。しかし、現状では農業法人ではないため、土地を購入することができず、その点は少し難しい部分です。

それでも、土地の所有者の次の世代が町を出てしまい、そのまま帰ってこないことが多いため、草刈りもできない状態の土地を私たちが借り受け、整備していくことで、多くの方に喜んでいただいています。もちろん、場所によっては否定的な反応もありますが、地域のために土地を再生させるという使命感を持って取り組んでいます。

グッドソイルグループでのプロジェクトについて教えてください。

現在、呉市には廃校が多数あり、私たちグッドソイルグループでは、その廃校を活用して新しい栽培方法や農業の研究を行おうとしています。特に、現在利用しようとしている場所には、グラウンドやプール、体育館があり、水道も通っているため、ポット栽培や研究施設を設置して、さまざまな農業関連の研究を進める予定です。ただ、廃校の利用には境界確定の手続きが必要で、議会を通して決定するまでに約1年ほどかかるため、腰を据えて取り組む必要があると考えています。このように、廃校という新しい形の資源を活用し、地域の活性化と農業の発展を目指しています。

グッドソイルグループに入社したきっかけは?

2021年に友人の紹介で現在のグッドソイルグループの社長と知り合い、彼の土の研究に感銘を受けました。ちょうどその頃、グッドソイルグループの事務員が退職するタイミングだったので、入れ替わる形で入社を決めました。最初の1年半は東京本社で社長直属部署で勤務し、多くのことを学びました。そして、江田島での圃場開拓が始まる際に、『現場でやってみないか』と声をかけられ、広島に来ることを決めました。

現在の目標ややりがいについて教えてください。

グッドソイルグループとして、将来的には上場を目指したいと考えています。そのために、少しでも多くの木を植え、地主さんとの交渉にも力を入れています。契約のためには3,4回ほど地主さんに会い、老齢化が進む土地を再生するために尽力しています。例えば、風早の圃場は約30年放置されていた土地でしたが、私たちが開拓し、きれいに整備したところ、土地の所有者からとても喜んでもらえました。地元住民の方々にも応援していただけることが、私たちの活力となっています。

広島での暮らしや農業の魅力について教えてください。

私は東京生まれ、東京育ちで、52歳の頃に広島に移住しました。広島での生活は本当に満足していて、自然を身近に感じる機会が増えたことで、旬の食べ物に対して敏感になりました。車で走っていても道端に生えている果物が目に入り、季節の移り変わりを感じます。農業には珍しく、毎日20時には退社できるのも魅力です。もちろん、その日の天候によって作業が左右されるため、大変な部分もありますが、その分やりがいも感じています。

また、グッドソイルグループは世代の違う仲間が集まって一つの方向に向かっている会社で、その中でレモンの植え付け本数が日本一、瑞季の植え付け本数が世界一という記録を持っていることに誇りを感じています。この会社の一員として、これからも自然と共に歩みながら、新しい農業のスタイルを築いていきたいと思っています。

支店長のインタビューを通じて、広島での新しい生活と農業への挑戦、そして地域社会に対する貢献への思いが伝わってきました。廃校を活用したプロジェクトや土地再生の取り組みは、単なる仕事以上の意味を持ち、当人にとっても大きなやりがいとなっていることが感じられます。これからも地域の未来を見据えた取り組みを続ける姿は、多くの人々にとって新たな挑戦の励みとなるでしょう。

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