地元で弊社圃場に協力していただいている皆さま - good soil group

今回は、長年にわたり蒲刈町(現呉市)の職員として地域に貢献し、定年後も故郷の再生に尽力されている地元協力者のお二人にお話を伺いました。お二人は会社創立以前から地域に根ざした活動を続け、荒れた耕作放棄地を再生させるために仲間と共に奮闘してきました。次の世代に向けた思いや、その活動の背景について伺います。

まず、今までのキャリアから、その後の活動に至るまでのお話をお聞かせください。

私たちは長年、蒲刈町(現呉市)の職員として地域に貢献してきましたが、定年を迎えたときに、もう一度地元のために何かできないかと強く感じました。その思いの中で目に留まったのが、荒れ果てた耕作放棄地の存在でした。地元の土地が手を加えられずに荒廃しているのを見て、なんとかしなければという使命感に駆られました。

その耕作放棄地をどのように再生されたのでしょうか?

2015年から、その耕作放棄地をレモン畑にするために仲間と共に整備を始めました。最初は私たち2人だけでしたが、志を同じくする仲間が増え、最終的には4人で力を合わせて進めました。私たちの作業は、まさにゼロからのスタートでした。雑木や枯れ木が鬱蒼と茂る土地を、整備していくのは本当に大変でしたが、それ以上に「この地を再生させるんだ」という強い思いが支えになりました。

地元への深い愛情が伝わってきますね。

そうですね。私たちの故郷は、ただの場所ではなく、次の世代に繋いでいくべき大切な財産です。この土地を再生することで、若い世代に夢と希望を与えたい、そして彼らが農業を通じて地域に根を下ろすための土台を築きたいと考えています。私たちが整備を始めた当初は、果たしてどこまでできるのか不安もありましたが、やり遂げたいという思いが私たちの原動力となりました。

作業は具体的にどのように進められたのでしょうか?

毎朝、皆で畑に集まり、まずは木陰でこれからの作業について話し合いました。自然の中で共に汗を流しながら、何度も計画を練り直しました。収穫が近づくと、農機具を保管するための小屋が必要になったので、みんなで協力して倉庫を建てました。2021年まで、その倉庫を事務所代わりに使っていましたが、それもまた、私たちの思い出の一部です。

農作業に使う道具はどのようにして調達されたのですか?

私の家は代々農家を営んでいたので、農機具はすでに揃っていました。定年後に再び農作業に取り組むことができたのは、家族や仲間たちのおかげです。私たちの姿を見て、親戚の中には「自分も何かしたい」と思う人も出てきて、それがまた私たちの励みになっています。地元に新しい希望が芽生え、それが街に広がっていく様子を見るのは、本当に嬉しいことです。

今後の目標や思いをお聞かせください。

私たちが整備してきた土地には、次の世代への思いが詰まっています。苗木を植える場所には一つひとつ石を取り除く必要があり、これはとても地道な作業です。しかし、その一つひとつの作業が、将来の地元を支える基盤になると思うと、自然と力が湧いてきます。スーパーで売られている広島産のレモンにも、こうした思いが込められていると感じてもらえれば嬉しいです。これからも故郷のために、仲間と共に楽しみながら、地元の再生に取り組んでいきたいと思っています。

今回のインタビューを通じて、故郷への深い愛情と地域再生への強い使命感が伝わってきました。お二人の地道な作業の積み重ねが、未来を支える基盤となり、次世代に向けた希望の光を灯しています。お二人の活動は、地域社会に新たな息吹をもたらし、若い世代が地元に根を下ろすための大切な土台を築いています。これからも仲間と共に、楽しみながら地元の再生に取り組んでいくお二人の姿は、多くの人にとって大きな励みとなるでしょう。

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